久しぶりに宮部みゆき

宮部みゆきの「青瓜不動」を読みました。

普段は「小説家になろう」などのライトなものを流し読みしているので、久しぶりに上質の物語と出会えた喜びがひとしおです。

江戸が舞台ですが、ちょっとした描写の一つ一つがしっかりと裏付けされているのを感じます。家の描写、町の風景、人々の生活形態、もちろん物語も秀逸でした。この方の小説を読むといつも感じますが、善と悪は表と裏のようなものだから、現実には勧善懲悪なんてありえないのはわかったうえで、それでも人の善意を信じたくなる、最後は救いがあると思えるような珠玉の作品群でした。

漫画でもそうですが良い作品に出合えると日本人に生まれて良かったとしみじみ思います。