君の名は

二か月ほど前から、朝、小鳥のさえずりが聞こえるようになった。

毎日ではなくきまぐれなもの。

ベランダにもいる気配も何度かあった。

先日とうとうカーテンをそっと開けて、姿を見ることができた。

さえずる声は軽やかでずっと聞いていたくなる。

目白みたいなかわいい小鳥を想像していたが、実際は500mlのペットボトルくらいの結構な大きさで胸の橙色が鮮やかな鳥だった。

さえずれないわたしはへたくそな口笛で返したら首を傾げられた。

さっそく調べるとイトヒヨドリの雄と判明。

好奇心が強くてあまり人を恐れないらしい。

悪い人につかまらないようにもう少し警戒心を持つのよ。

それからふんはお土産にならないからね。